『食事』について
西大阪訪問看護ステーション、本部所属の理学療法士 中谷(なかや)です。
気候も冬らしく、温かいご飯がおいしくなる季節となってきました。
なので、今回は「食事」をテーマにお話しできればと思います。
まわりのご高齢者の方から「食欲がわかなくなってきた。」と良く耳にしませんか?
加齢に伴ってたくさんの理由で食欲は落ちてしまいます。
原因は大きく5つ
- 活動量や消化吸収機能が低下し、お腹が空きにくくなった
- 嗅覚や味覚が低下し、食事がおいしく感じなくなった
- 噛む力や飲み込む力の低下で楽しく食べられなくなった
- 病気による食欲不振
- うつや認知症による食欲不振
等があります。
生活リズムや体調を整えることや好みに合わせた食事を作るなど摂取量が増えるように皆さん多岐にわたる努力をされていると思います。
特に「ご飯は食べてもあまりおかずが食べられない」といったご意見を伺いました。
ごはんを食べることで糖質などエネルギーは摂取できています。
しかし、おかずが食べられないことでたんぱく質などその他の栄養が不足しがちです。
実は60歳を超えると筋肉量の減少が加速していくと言われています!筋肉量の減少を抑える為には、食事で良質なたんぱく質を摂取する事が必要です。
また、フレイルやサルコペニアの発症を予防する為には、高齢者(65歳以上)では、1.0g/㎏体重/日以上のたんぱく質を摂取する事が望ましいと、厚生労働省も推奨しています!
つまり、体重が60㎏の高齢者は1日に60g以上のたんぱく質の摂取を目標にする必要があるのです!

そうは言っても・・・。なかなか食事の量を多くする事って結構大変ですよね…。
そんなときは、ご飯に身近の食品をプラスして、少量でも効率よく栄養が摂れるように工夫してみませんか?
今回はご飯に+アルファを行い、おいしく、栄養もしっかり取れる混ぜご飯おにぎりを作ってみました!

まず一つ目は「鮭フレーク+ゴマの定番混ぜご飯」
鮭フレークはたんぱく質が豊富で簡単に手に入るところがグッド!
こだわり派の方には焼鮭をほぐし、オリーブオイルとあえるだけで一つ上の鮭フレークができますよ♪
ゴマにも良いたんぱく質が含まれるとともに含有されているゴマリグナンにはコレステロールを低下させ、廊下を防ぐともいわれています。
味もあっさりしつつ鮭の甘みやゴマの風味が聞いてとても食べやすいものになっています。

続いても定番どころの「鰹節+じゃこのしょうゆ混ぜご飯」です。
鰹節にはたんぱく質をはじめリン、カリウム、ビタミンDが豊富に含まれており、脂肪の酸化や動脈硬化を防ぐ効果もあります!
じゃこにはカルシウムやビタミンDが豊富であり、少量でも十分な栄養摂取が行えます。
しょうゆとじゃこの味わいにほのかな鰹節の香りが食欲そそる一品です。

3品目は変わり種!「ほぐしサラダチキン+ほぐし海苔のお肉混ぜ飯」です!
サラダチキンは言わずもがな低脂質・高たんぱくな食材として有名です。
最近のサラダチキンはもともと味がついているものが多く、混ぜるだけで味付けになります!
今回はプレーンを使用したため、味を引き立てるためにほぐし海苔をチョイ足ししました。
バリエーション豊富かつ、がっつりとした食感を楽しめるおにぎりです。

最後は個人的に一押し!「油揚げ+ネギのゴマ油・めんつゆおにぎり」です!
油揚げは原材料が大豆のため大豆たんぱく質がとても豊富です。
大豆サポニンや大豆イソフラボンといった成分も含まれており、肥満予防や骨密度の維持などとても良い栄養素が含まれています。
混ぜる前にサラダ油で焼目をつけることでサクサクした食感も味わうことができます。
味付けはめんつゆに少量のゴマ油を入れることでネギ、油揚げと相性ばっちりの和風味付けとなります!
味付け、食感、栄養ともに個人的に一番推しのおにぎりです!
※油分を含むためおにぎりの形が少し崩れやすいです。そのまま混ぜご飯として食べるのもおすすめです。
今回は少量でもしっかりと栄養が取れるような混ぜご飯おにぎりを紹介させていただきました。
もちろん、人それぞれ好みがありますのでその人にあった工夫をしていただければと思います。
大事なことはしっかりと栄養を取ること!なんですがせっかくの食事です。楽しくおいしく栄養を取れることを目指し、健康な生活が送れることが一番大事だと思います。
食事がとれないことでお困りの方々に良ければおすすめしてあげてください!

PS.作ったおにぎりは中谷がおいしくいただきました。